ネットショップを「独自出店」するときの費用?
「モール出店」の集客力、信用力は非常に魅力的ですよね。でもそれなりに時間も費用もかかるので頑張って自分の力で「独自出店」をすると、どの程度の費用になるのかを少し調べてみました。
1.ネットショップサービスの選択
「独自出店」を行う場合にまず、どのような方法でショップを作るのかってことを考える必要があります。ここではプログラミングの知識が無い、もしくはなんとなくって人を対象に考えてみます。
一般的にはネットショップ用のASP型サービス(*1)を利用することで費用と時間を抑えることができます。面倒な決済機能やショップのデザインなども用意されていて、マニュアルに従ってショップの設定を行うと開店できます。その時に考えないといけないことも少しありますが、この部分は後程お話ししますね。
その他の方法としてはちょっと敷居は高くなりますが「さくらのレンタルサーバー」に最初から組み込まれている「EC-CUBE」(*2)を利用する。
ASP型サービス(有料) おちゃのこネット
ASP型サービス(無料) BASE
ASP型サービス無し EC-CUBE(オープンソースネットショップ)
費用として考えないといけないことは、ネットショップを作成する機能、運用する機能の料金と決済サービスを利用した時の手数料、ネットショップ用のサーバー料金、最低この3つの料金がどのようになっているのかを確認してください。
*1 ショップのデザインや商品登録機能などネットショップを作るための機能を提供し同時にサーバーなどのインフラの提供を行ってくれているサービス。このサービスの料金体系も様々で初期費用無料、取引した分だけ手数料を払う、毎月ある程度決まった費用で運用できるところなど様々です。
*2 EC-CUBEは主にECサイト(通販サイト)構築に特化したオープンソースのCMSで、日本国内ではECサイト用CMSとしてトップシェアを誇っています。
2.イニシャルとランニング費用
おちゃのこネット
- ベーシックプラン:3,000円/月
- ドメイン取得:3,000円/年
- ドメイン設定費用:6,000円/年
- 決済機能:4.0%~ 月額最低料金:2,500円 (クレジットJCB/VISA/MASETR)
- ライトプラン: 540円/月 (独自ドメインなし)
- 決済機能:4.0%~ 月額最低料金:2,500円 (クレジットJCB/VISA/MASETR)
BASE
- プラン:0円/月 (独自ドメインなし)
- 決済機能:3.6%+40円(クレジット/キャリア決済等)
- サービス料:1取引:3%
- 売上振込事務手数料:500円(2万円以上無料)
- 売上振込手数料:250円
EC-CUBE(さくらのレンタルサーバー)
- スタンダードプラン:524円/月
- 初期費用 1,048円
- ドメイン取得 .com 1,886円/年
- ドメイン設定費用(次年度)1,886円/年
- 決済機能:4.0%~ 月額最低料金:3,500円 (クレジットJCB/VISA/MASETR)
※上記の費用はあくまで独自調査した結果です。サービスを利用する場合は必ず料金を確認してから契約してください。
サービス | 初期費用 | 月額固定費 | クレッジト手数料 |
おちゃのこネット | 0 | 540 | 2,500 |
BASE | 0 | 0 | 0 |
EC-CUBE | 1,048 | 524 | 3,500 |
売上額が0円だとショップとしてやっていけないので売上額100,000円と仮定すると。
サービス | 初期費用 | 月額固定費 | クレッジト手数料 | サービス手数料 |
おちゃのこネット | 0 | 540 | 4,000 | 0 |
BASE | 0 | 0 | 3,600+40 | 3,000 |
EC-CUBE | 1,048 | 524 | 4,000 | 0 |
3.まとめ
BASEはショップ開店まで無料ですが1取引につき3%のサービス料がかかるので売上が伸びていくとかなり割高になる感じです。あとは独自ドメインが利用できない事を考えると個人で少しずつ始めるのであれば「BASE」から始めるのが良いと思います。
月額利用料500円のサービスで考えると初期費用を除くと「おちゃのこネット」「EC-CUBE」は費用的にはさほど変わらないですね。
どちらを利用するべきなのかってことですが、「おちゃのこネット」はASPサービスなので、プランによって登録可能な商品数や、表示できる画像数など制限があります、その制限で将来的なショップの運用ができるのであれば、最初から「おちゃのこネット」を利用した方が良いと思います。最初から上位プランを選択するでも良いと思います。
ASPサービスでは様々な制限があるので将来性を考えるのであれば自由度の高い「EC-CUBE」を選択することをお勧めします。但し、ある程度プログラミングの知識が必要なのでサポートしてもらえる人が必要です。
ショップの最終目標をはっきりさせ自分にあったサービスを選択してください。
4.その他(導入時の注意点)
機能面で確認しておくこと
・取扱商品の単位(色/サイズ/規格など)が設定できるのか?
・送料の単位はあまり細かな設定ができないので、送料込にするのが一番楽に設定できるが、別にする場合は大きさ、口数は設定できるのか確認した方が良いです。
決済機能で確認しておくこと
・EC-CUBEの場合、決済機能を別途決済会社に申し込む必要があるので開店から早くて2週間程度必要になります。
・クレジット以外の決済を考えている場合はそれぞれの決済手数料を考慮しておくこと。決済の種類を増やすことは売上UPにつながりますが当然手数料も増えることになります。
・決済機能を利用する場合は入金までのサイト日もきちんと確認してください。
最後に
ネットショップを作るときにいつも悩むところは配送料ですね、扱う商品の大きさや梱包の方法、チルド商品と通常商品の混在など一つのショップでも多数のパターンがある。すべ送料込の料金設定にしてしまえば楽なんですけどね、でもそうするとショップのある地域の人からするとすごく割高にみえたりするし、かといって色々なパターンに対応するとイニシャルコストが上がっちゃうし、解決方法はさまざまですけど、ショップ開店するときはまず最初に考えてほしいところです。
